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山田太一の扉

作家山田太一さんの作品群は、私たちに開かれた扉ではないでしょうか。

わしも介護をやってみた!(34) かくし芸は十五分間のみ!

 

十二月十七日(金)。

朝のフロアで馬飼野さんが話しかけてきた。

昨日の終業ミーティングで、富士見さんに非常勤のかくし芸にどれ位の時間がいただけるのか聞いたそうである。

すると「十五分間」という返事が返ってきて驚いたとのこと。

それは私も驚きである。

かくし芸はマツケンだけではない。紙芝居もやるし、「冬のソナタ」のぺ・ヨンジュンの格好をして利用者さんとデートするという企画もあるのである。全部で三四十分は確実にかかる。

以前の黒岩氏の話ではいくらでも時間は使っていいと言われていたのでどういうことなのかまったく分からない。その話をしたころはセンターそのものがやるクリスマス企画は決まっていなかったのだが、それが一応決まったそうである。ビンゴをやるそうである。で、プレゼントをひとり一人渡して行くという。その時間を考えるとかくし芸の時間は十五分ということになったそうである。

 


伊豆さんが憮然として言う。

「ビンゴを早めに始めればいい話しじゃないの」

その通りである。

それとも、かくし芸をなるべくやらせたくない事情が発生したのか?

あまり非常勤職員の連帯が強くなることに警戒心をもっているのか?

 

富士見さんは「お金かけちゃってます?それだと申し訳ないんだけど。とりあえず『冬ソナ』はカットということで」と言ったという。

お金は大してかけてはいないけど、「気持ち」と「労力」が掛かっている。

「冬ソナ」を思いついた奥さんは今懸命にぺ・ヨンジュンのかつらを作っているのである。
お金の問題ではない。もちろん職員の労力が問題ではなく、利用者さんにどれくらい喜んでもらえるかということが基準なのであるが、そういう意味で却下されるなら納得が行くものの、富士見さんの言うような理由ではみんな納得いかない。

 

富士見さんに至急真意を問わねばならない。

 

 





 

35) 十五分間の意味 に続く。

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